~希望の光~ TOHOKU Ray of Hope project への支援

東日本大震災から丸5年、今もなお、災害公営住宅入居や高台移転はほとんど実現されていません。 東北沿岸部の多くの小中学校では、グラウンドに仮設住宅が建設されているために、体育の授業やクラブ活動ができない状態が続いています。 そこで、東北の野球チームを東京に招待し、合宿を企画したのが今回のプロジェクトです。普段なかなか経験できないことを体験してもらい、子供たちのストレスを少しでも解消し、様々なことを感じてもらう機会となることを願い、プロジェクトの一部を支援いたしました。

(1). いよいよ東北出発です。子供たちは東京への旅、そして、思う存分、野球に没頭できるという期待に胸を躍らせ、バスに乗り込みました。
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(2). 東京に着いてからは、都内の名所である、『東京タワー』や『スカイツリー』、『レインボーブリッジ』などを見ながら移動することで、子供たちは“東京に来たんだ!!”という実感が湧いた様子で、とても喜んでいました。

(3). まず初めに行われたのがアメリカ大使館でのイベントです。
このイベントで、ケネディ大使にお会いできたことを子供たちはとても驚き喜んでいました。また、子供の1人が英語で挨拶をする時間があり、ケネディ大使が頷きながらじっくりと聞いて下さっていたのが、とても印象的でした。

また、海軍のブートキャンプでは、初めての体の動かし方を教えてもらい、楽しみながら良い汗をかいていました。他にも、川崎憲次郎氏の野球教室やアーミーバンド演奏、BBQを行い、充実した時間となりました。

(4). 2日目に、まず行われたのが、MLB野球教室です。
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コーチはなんと、元MLB選手の高橋尚成氏。子供たちはもちろん大興奮です。野球はキャッチボールが大切なのだそうです。何事もやはり基本が大切ということですね。
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活躍されている方からのお言葉は本当に説得力があり、子供たちも真剣に聞き入っていました。
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また、ピッチングフォームを見て、直接その場でアドバイスをしてもらうという経験はなかなかないので、とても貴重な時間となりました。
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(5). その後、行われた、東北チームVS港区チームの交流試合。
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打撃では2本のホームラン!!
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守備では、投手陣の頑張りと守りの支えがあり、無失点に抑えることができました。
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これまで培ってきた技術や練習の成果を、存分に発揮できた試合となり、子供たちは大満足の様子でした。
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(6). その夜は、スカイツリーと隅田川花火大会に行きました。行きのバスでも見たスカイツリーですが、実際間近に見ると、その大きさと存在感に、驚きを隠せない様子でした。また、普段東北で見る夏祭りとは比べ物にならないくらいの規模の大きい花火大会に、これまた興奮が止まらない様子でした。

(7). 3日目、初めのイベントは、なんと六本木一丁目の美化ボランティア活動。
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今回のプロジェクトへの感謝の気持ちを込めて、一生懸命ゴミ拾いをしてくれました。
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(8). 続いては、またまた大興奮間違いなしの東京ドームツアーに行きました。
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まず、野球殿堂博物会。
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今までのプロ野球の歴史を学び、活躍してきたプロ野球選手たちの姿を見ました。
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子供たちは目を輝かせながら、一つひとつ丁寧に見ていました。
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殿堂入りした選手像の前で、選手が残した記録について、真剣に話をしている姿が印象的でした。
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(9). 続いては、いよいよプロ野球選手とご対面。
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直接触れ合い、打撃練習まで見ることができました。
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ボールを打つ快音、きれいなフォーム、子供たちは一瞬も見逃さないぞ!と言わんばかりに、釘付けになっていました。
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ベンチにも入れてもらい、プロ野球選手と同じ目線で見た景色は子供たちの夢を膨らませる忘れられないものとなりました。
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(10). この後の野球観戦を前に腹ごしらえです。
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MLBカフェでは、ワールドベースボールクラシックの映像を大画面で見ながら、大きく口を開けてハンバーガーを美味しそうに食べていました。
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プロ野球選手たちとの楽しい時間に浸りながらのご飯は格別でした。
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(11). おなかもいっぱいになり、子供たちはまたまた元気いっぱい。
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野球観戦では、連打で得点が入ると、子供たちの興奮は最高潮に、大歓声を上げて見ていました。
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また、応援団近くの座席だったので、一緒にタオルを振ったりと、盛り上がりながらの応援でますます楽しい様子でした。
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(12). その日の夜は、このプロジェクトに協力して頂いた様々な方との交流会が行われました。
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東北の子ども達によるプレゼンテーションでは、震災当時の苦しかった日々をたくさんの方々からの支援で乗り越えることができたこと、現在の南三陸町と気仙沼の復興の状況などを伝えてくれました。
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野球をしている時の無邪気な表情ではなく、真剣なまなざしで、自分たちの言葉で話す姿は頼もしい限りでした。
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その他にも、三陸新報社様による震災のお話、ボランティアの方によるピアノ演奏やバイオリン演奏等、盛りだくさんの内容でした。
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(13). 4日目は、また、東北チームVS港区チームの交流試合が行われました。この試合でも、ホームランやタイムリーヒットなど、打撃面での活躍があり、中学校生活最後の試合を勝利で飾ることができました。
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2日目、4日目の2試合ともに、真剣になったり、大声を出し合ったり、思いっきり笑ったり、思う存分野球を楽しんでいました。
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(14). こうして盛りだくさんの4日間を過ごして、満足そうな良い表情で、子供たちは東北に帰って行きました。
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子供たちは、普段なかなか経験できないことや人との出会い、初めての体験、様々な貴重な時間を過ごすことで、たくさんのことを感じてもらえたことと思います。

普段、制限された生活で辛いことも多いかと思いますが、今回のように、陰ながら支えてくれる人、彼らの幸せを心から願っている人、また、彼らが笑顔でいてくれるだけで元気をもらえている人が、たくさんいるということが伝わっていたら嬉しいです。

違う場所での生活ですが、これからも心は一緒です。
どうか子供たちの夢、笑顔が続きますように・・・。

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『子どもの権利擁護センターかながわ』への支援

『子どもの権利擁護センターかながわ』にて行われる、子どもへの“面接”や“診察”。
(※施設については、https://cfj.childfirst.or.jp/をご覧ください。)

親や公共機関が負担できない場合の費用について、戸沢財団が支援をしています。

これまでに、平成27年2月~平成28年10月の間で20件ほどの依頼元のない費用について支援をしました。

子どもの権利擁護センターかながわ

子どもの権利擁護センター(Children’s Advocacy Center:CAC)とは、
子どもが虐待・ネグレクトなどの人権侵害を受けたり、DVや犯罪を目撃したりして、事情を聴かなければならない場合に、“面接”や“診察”を受けられる『ワン・ストップ・センター』です。

日本では唯一、神奈川県伊勢原市に、平成27年2月にNPO法人チャイルドファーストジャパンが設立しました、『子どもの権利擁護センターかながわ(CACかながわ)』があります。

≪司法面接≫
部屋には、ビデオカメラや電話が設置されており、MDTルーム(観察室)と繋がっています。一方、子どもが示唆や誘導を受けないよう、カレンダーや時計、絵画などは設置せず、きちんとした情報を得られるよう工夫がされています。MDTルーム(観察室)では、主に児童相談所、警察、検察、CACのメンバーが一斉にモニタリングをし、それぞれが必要な情報を拾い上げるのです。情報に不足がある場合には、設置されている電話にてその内容を伝え、情報を補います。

事前に、部屋の仕組みを説明することで、子どもの安心感を得ることができます。
また、観察室にて各機関が必要な情報を一度に聞き取ることが可能となり、子どもの精神的苦痛を最小限に抑えることができます。

一般の病院と違い、他の患者さんとはちあわせをすることがなく、被害者として疑いの目で見られる心配がないのもとても大きなことです。

≪系統的全身診察≫
診察室の併設により、子どもがあちこち連れて歩かされる必要のないことが『ワン・ストップ・センター』としての機能を発揮できる点で、CACの大きな特徴です。

面接のように録画はしませんが、天井に収音マイクを設置することで、診察の様子をMDTルームでモニタリングできるようにしてあります。
他にも、なるべく負担のない姿勢での診察を可能にする診察台や診察室の隣へトイレを設置するなど、どこを取っても『子どもを中心に置く配慮』がされています。

診療後、医師から子供へ向けて「どこにも傷や異常はないよ。」という言葉を伝えられると、子どもは本当に救われ、驚くほど安心した表情に変わるのです。
 

CACでの“面接”、“診察”を通して救われる子どもはたくさんいますが、費用に関して10割負担という問題があります。
事情を抱えた一部の子どもたちしか診察していないため、保険料を納入しているすべての人に開放されていないと判断され、保健医療機関としては認められていないのです。

児童相談所や警察、検察が費用のことを懸念し、適切なケアがされない子供が出てくること。
中立性が失われて裁判に影響が出てしまうため、非加害親への負担を依頼することができないこと。

費用の部分が解決すれば、CACでの“面接”や“診察”を通して、子どもたちの心身は救われます。各機関も費用の面を気にすることなく、子どもたちへ向けて適切なケアができるようになります。

戸沢財団は、費用の一部を支援することで、子どもたちの未来が少しでも明るくなるなら、そのお手伝いがしたいと強く思い、支援へと繋がりました。

親から子どもへの性的虐待・身体的虐待。
育児放棄や必要な愛情が注がれないというネグレクト。

被害に合った子どもたちは、その悲痛な思いをなかなか口にすることができず、表面化されるのはとても稀なことだと痛感しました。

本来なら、ただただ楽しい毎日を過ごし、笑顔で元気いっぱいに遊びの時間を過ごすはずが、一生経験してはいけないようなことを、幼く大切な時期に経験してしまった子供たち。
想像を絶する傷を負っていると思います。

そんな子供たちに、こんなつらい経験だけじゃないよ。
未来にはもっと楽しいことがいっぱい待っているから。
一緒に乗り越えていこうね。

今もどこかで被害に苦しむ子どもたちが一刻も早く救われますよう、
心より願いを込めて、これからもCACの活動に支援を続けていきたいと思います。

ミャンマー視察旅行

昨年、ミャンマーで洪水が発生したときに寄付をしたご縁で、ミャウンミャで、循環医療をされている名知仁子先生を訪ねることになりました。
名知先生は、元もと日本医科大学に勤めていた、立派なお医者さま。マザーテレサの言葉に刺激を受けて、日本という安住の場をすて、ミャンマーのコドモたちのために、人生のすべてをかけているという、天使のように素晴らしい方です。
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「MFCGのオフィス前で」

ミャウンミャは、ヤンゴンから南に車で、5~6時間のところにある農村地帯。今回ツアーの最大の難関は、ミャウンミャまで、自力で辿りつけるかということ・・・汗。
成田からの直行便が、ヤンゴンに4時に到着。それから、ホテルに荷物をおいて、着替えとコドモたちへのお土産をまとめて、6時にホテルを出発。まずはダウンタウンで腹ごしらえです。
道中、水浸しのガタゴト道を走ること6時間。夜中の1時に、ようやくミャウンミャに着きました!
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「車の中から」

翌朝、名知先生と合流。今日は、ミャウンミャの町から、さらに車で30分ほど行ったところにあるモジョパンという村を訪問します。モジョパンまで、ハイエースで行くのはやはり無理ということで、ここで名知先生のランクルに乗り換えです。ここは原則、外国人が立ち入れないエリアなので、名知先生の循環訪問をお手伝いする形で、保健省に事前の届け出をすませての訪問です。
まずは、ミャンマー定番の朝ごはん、モヒンガーで腹ごしらえです。
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「ミャンマーの定番、モヒンガーで朝ごはん」

今日の目的は、予防医学の観点から、歯磨きの必要性を、村の子どもたちに教えること。まずは村のリーダーに、高床式の家にご挨拶に伺います。村には、電気も来ていないし、水も雨水の汲み置きでした。
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「村のリーダーと」

それから、学校へ向かいます。学校までは、こんなぬかるみの道。
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「ぬかるみの道」

学校では、一人ずつ、名前を確認し、前回、歯ブラシを渡したコドモかどうかを確認。1時間かけて、確認が終わったら、ティン・ニ・トン・ネ・ガーと、歌うように、一緒に歯磨きの練習。image6
「歯磨きの練習」

上手にできたご褒美に、日本から持参した爪切りと、文具セットをプレゼントしました。なくさないように、爪切りには1こずつ鈴をつけました。image7
「子供たちへのプレゼント」

村に飲食店はないので、先ほどの村のリーダーの家で、手作りのランチをいただきます。鳥の唐揚げやスープなど、なかなかの美味でした!
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「手作りのミャンマー料理」

歯磨きのトレーニングが終わったら、村の畑を見せてもらうことに。この辺りは、竹を切って現金収入を得ているとのこと。自分たちで畑を耕して、安定収入を得ることを教えたいというのが、名知先生の想いです。
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「村の様子」

帰る段になると、覚えたばかりの日本語、「こんにちは!」「ありがとう!」を何度も、何度も繰り返しながら、子どもたちが、クルマの後を追いかけてきてくれました。きっとまた来るからね!と、心の中で叫びながらの、お別れです。コドモたちが、病気で短い生命を落とすことがないよう、地道な努力を続けている名知先生には、頭が下がるばかりです。
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「ありがとう」「こんにちは!」

視察ツアーの後半は、ドリームトレインを訪問です。ドリームトレインとは、日本人の小児科の先生が運営している児童養護施設です。
養護施設に暮らす子どものほとんどは、日本では親からのネグレクトかDVです。ミャンマーでは、人身売買の道具にされたり、性風俗で働かされたり、貧困のためゴミ山で暮らしたり。。という子どもが対象だとか。
ここで、180人の子どもたちが、共同生活をしています。
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「日本人医師が運営する児童養護施設」

今回、プレゼントとして持って行ったのは、ソフトボールセットと、カレールー200人分!
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「日本のカレーは大人気」

最初は、グローブのはめ方も分からず、キャッチボールさえできなかった子どもたちですが、アッと言う間に上手になりました。さすがは男の子!
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「早速キャッチボール」

キャッチボールができるようになったら、今度はバッティングの練習です。
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「バットを持って」

投げて、打てるようになったところで、試合のルールを教えます。雨季のため、ぬかるんだグラウンドに1塁から3塁までベースを書いて、さあ、試合開始。打ったら、一塁に走ります!
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「グラウンドで試合」

終わったら、綺麗に泥を落として、片付けます。大人が誰も指示しなくても、子供たちが自発的に洗ってくれました。大事に扱ってくれて、うれしいですね!

部屋の壁には、子供たちの作品が、飾ってありました。勉強道具や本も、キチンと片付いています。親と暮らせない辛さは、日本もミャンマーも同じだと思うけれど、ドリームトレインから大学に通っている子どももいて、とても(日本より)明るいのが、印象的でした。
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「子供たちの作品」 .

第2回八ヶ岳自然教室(6月) With あいむ

八ヶ岳自然教室も2回目となりました。
宿泊は、前回と同じ「Etoile de Midi」です。
第2回は、今年3回のイベントを通じて、「子どもたちが未来の扉を開けられるような明日へつながるプログラムをつくろう」という試みで、戸沢財団の創始者戸沢暢美が眠る甲府にある養護施設「あいむ」の子どもたちです。
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今回のオープニングは星つむぎの村の高橋さんと跡部さんによる「移動プラネタリウム『この季節の八ヶ岳の星空鑑賞』」です。
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間髪入れず、心魂プロジェクトの寺田さん、有永さんによるデリバリーパフォーマンスが始まります。
プラネタリウムに早変わりした和室から出てきたら、なんと「Etoile de Midi」が小劇場に早変わりしていました。

オペラ座の怪人やキャッツなど、誰もが知る有名な舞台のワンシーンを盛り込みながら、お2人の勝負してきた「舞台」という職場の貴重なお話。
元劇団四季、元宝塚のお2人が魅せるパフォーマンスは、心底震えます。有永さんは子どもたち1人ひとりに触れ合いながら歌って踊ります。
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楽しい時間が終わったら、2階の寝室で布団を広げる班と、BBQの準備をする班に分かれて、お手伝いです。BBQ班は、炭を作る間にお味噌汁を作っちゃいます。
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今日はお豆腐とわかめのお味噌汁。
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一気にお肉もお野菜も焼いちゃいます。
できあがるそばから、みんなドンドンつまんでいきます。
たき火で作ったご飯を外で食べると、本当に美味しいです。
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たくさん食べたら、今度は車で移動して「リアルプラネタリウム」です。
お月様と木星。土星の輪も木星の縞も真っ赤な火星もよく見えました。image7

夏の大三角形。
アルビレオにデネブ、ベガもよく見えます。
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もちろん春の大三角形も。
スピカにアルプトゥールス、デネボラもよく見えます。image9

翌朝は、みんな少し寝坊して、朝食の準備です。
天気予報を覆して、晴天! というわけで、青空レストランです。今日のメニューはサラダとゆで卵、そして、大好きな「パイの家 M-1」のアップルパイです。
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鳥の声を聞きながら、お腹いっぱい美味しいご飯と美味しい空気を吸ったら、お片づけとお掃除です。掃除も終わって、帰り支度ができたらハイキングの準備をして、「Etoil de Midi」をあとにします。
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さて、今日は天女山に半分車を置いて、残りの車に相乗りして美し森へ向かいます。
美し森から天女山までのちょっと長めの緩やかなハイキングです。
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本日のルート詳細です(天女山で終了です)。このハイキングコースは道もしっかりしていますし、植物の種類が豊富なのも魅力です。
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(C)NPO法人 清里観光振興会

レンゲツツジが満開でした。
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羽衣の池。久しぶりに来てみたら、すっかり水がなくなっていました。
池というよりも池塘になっていました。

ここでも跡部さんがモウセンゴケという食虫植物を見つけて説明してくれました。
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シカの獣害から木を守るために、木の根元に網が巻かれています。
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途中の水たまりでおたまじゃくしを見つけました。
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子どもたちにご褒美です。跡部さんの自然の話、ものすごく面白くて、子どもたちもあっという間に虜になります。
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八ヶ岳牧場に出ると、左は飯盛山から秩父、南アルプスと、右は八ヶ岳が見え、とても気持ちがいいです。
牧場の空気が癒してくれます。
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天女山まであと一息。
ここで、みんなで山に向かって大きな声を出す練習をしました。
スカッと、心も晴れ渡ります!
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ようやく、天女山へ。
お腹がペコペコなのを必死にこらえて、美し森に置いてきた車を運転担当組が取りに行きます。
その間、残ったメンバーで焼きそば作りです。
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焼きそばができあがるまで、おにぎりで腹ごしらえ。
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そして、焼きそばができあがりました。桜エビ入りの特製焼きそばです。
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清泉寮へ立ち寄り、ソフトクリームを食べながら足湯に入って、ハイキングの疲れを癒します。
みなさま、2日間、お疲れさまでした!
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2016年8月心魂プロジェクトの活動(国内)への支援

戸沢財団は、2015年頃より、心魂プロジェクトの活動費用の一部について支援を続けています。
(心魂プロジェクトについては、https://www.cocorodama.com/をご覧ください。)

全国各地で、様々な病気と闘う子どもたちへ、ふと治療と向き合う時間を忘れ、
心から楽しいと思える時間を過ごして欲しいという想いで、
今回は、下記の公演について、移動費等の活動費用を支援しました。

【1】 8/19-20 難病の子ども支援全国ネットワーク主催『阿蘇ぼう!キャンプ』
様々な病気を抱えて、日々治療に励む子供たちとそのご家族が参加するこのキャンプ。

【2】 8/29   『淀川キリスト教病院 こどもホスピス』
3回目の公演。本格的な「ミュージカルソング&ダンス」

【3】 8/31   重症心身障害児・者を支援する会『NPO法人ぶるうみぃ』
2回目の公演。『NPO法人ぶるうみぃ』の方の熱い想いに動かされ、メンバー2人での開催。

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外出するのは年にたった1度、加えて、その日に向けての体調管理も容易なことではない子ども。

日々治療を続ける子どもはもちろん、愛する我が子が病気と闘う姿を見守り、心配で心が休まる時間がなかなかないご家族。

自宅での医療ケアのため、通院以外に外へ出る機会が少なく、孤独を感じている子どもやご家族。

いろいろな事情を抱えた、子どもたちやそのご家族に、貴重な外出の機会や心が解放される時間、みんなで感動したり興奮したりと時間を共有することで、“1人じゃない”と感じてもらえる時間をプレゼントできたのではないかと思います。

心魂プロジェクトのメンバーの迫力ある歌声と華麗なダンスは、
良い意味で他のことを考える余裕がなくなり、その世界観に惹きこまれていきます。
そのうちに、だんだんと“無”になり、気がつくと、その世界の一員になったような感覚へ。
全てを忘れてとにかく集中してしまうのです。

“日常を忘れる”時間を持つことで、また“日常を前向きに生きる”ことができるのだと思います。

全国各地に、プロのパフォーマンスを見たことがない子は、まだまだたくさんいると思います。
日々、病気と闘い、強い気持ちが持てなくなっている子や、外出がなかなかできず楽しみがないという子、そんな様々な事情を抱えた子供たちに前向きになって欲しいと心から願っています。

戸沢財団は、これからも心魂プロジェクトの活動費用を支援することで、
少しでも多くの子供たちに、“日常を忘れる時間”を届けたいと思います。

2016年7月心魂プロジェクトの活動(台湾)への支援

戸沢財団が活動費用の一部(移動費や衣装代等)を支援している心魂プロジェクト。
前回に引き続き、台湾の子供たちへミュージカルを届けに行きました。
(心魂プロジェクトについては、https://www.cocorodama.com/をご覧ください。)

戸沢財団の活動に込める想いは、
『子どもたちへ、笑顔になれる時間や貴重な体験、未来への希望を届けてあげたい。』
ということが、常にあります。

心魂プロジェクトの『台湾のこども病院に、病院での公演(楽しいイベント)を根付かせたい』
という願いは、戸沢財団の想いと重なる部分があり、今回も支援へと繋がりました。

下記、2016年7月に行われた活動について支援をしました。

【1】7/9  高雄ワークショップ: 日本へも訪問経験のある実力派コーラス部所属の大学生向け。
【2】7/12 馬偕記念病院台北本院: 分かりやすいキャラクターがたくさん登場した公演。
【3】7/13 台北日本人学校ワークショップ: 中学3年生及び小学 6 年生を対象。
【4】7/18 馬偕記念病院: “言葉がわからなくても、内容はきっと伝わる”と、物語形式の公演。
【5】7/19 長庚醫院(こども病院): 病院内のあちこちからリクエストを受け、何度も再公演を。
【6】7/20 高雄醫學院兒童醫院: 本格的な公演と、病棟前のエレベーター広場での公演。
【7】7/21 馬偕記念病院新竹分院: 病院スタッフみんなで会場の雰囲気を作ってくれた公演。

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心魂プロジェクトの海外公演では、いつも思うことがあります。

『歌やダンスは、魔法のような力がある。』

国・言葉関係なく、気づけば一緒に楽しんでいて距離が近づいていたり。
一方で、国による違った感じ方、楽しみ方など、常に新しい発見があったり。
普段の自分では考えられないような気持の高まりや感情の移り変わりを感じたり。

戸沢財団が感じる『魔法の力』を、たくさんの子どもたちにも感じてもらい、
子どもたちのパワーに変えていってもらえたらと思っています。

~ワークショップ~
プロのパフォーマーから歌やダンスを教わるという、普段ではなかなかない経験に、
大きな声で驚いたり、笑ったり、困ったり、とても素直な反応をする子供たち。
この経験を通して、子どもたちの未来への希望や夢を持つきっかけになってくれたらと思います。

~病院での公演~
生のパフォーマンスに慣れていない子供たちのため、
なかなか心を開いてくれない子・近づくと逃げてしまう子・泣きだす子、様々な反応が。

音楽の不思議な力で、子どもたちの表情はみるみる明るくなり、
その子どもを見守るご家族もまたとても嬉しそうで笑顔の連鎖が起きました。

お父さんお母さんが笑顔になること、
それが子どもたちの喜ぶ姿へのいちばんの近道かもしれません。

台湾では、子どもが病気で入院をする際には、必ず、大人がずっとついていなければなりません。
ご家族の不安はもちろん、その不安な様子を、日々子どもたちも感じ取っていることと思います。

そんな不安を忘れ、家族で一緒に、心から楽しみ笑い過ごした時間は、
これからの日常に少しでも明るさを持たせてくれると信じています。

普段の病院は、静かに過ごす場所。そして治療と向き合う日々。
本当は走りまわったり遊びたい盛りなのに、それが許されない子ども。
大きな声で思う存分騒ぎたいけど、できない生活。
きっと、入院している子どもたちは、我慢していることも多いことでしょう。

キャラクターたちの登場に思わず声を出してみたり、一緒にワクワクドキドキしたり、
つらい日常をふと忘れ、本来の子どもらしい時間を過ごしてもらえたのではないかと思います。

“世界中の子供たちに少しでも多くの笑顔・心が解放される時間が届きますように”
と心から願い、これからも、戸沢財団は心魂プロジェクトの活動を支援していきたいと思います。

第1回八ヶ岳自然教室(5月) With希望の家

⑴ 弊財団が支援している児童養護施設「希望の家」の子供たちを、理事の一人が所有している八ヶ岳の山荘 Etoile de Midiに、招待しました。

Etoile de Midiとは、真昼の星。Etoile de Midiは、四駆でなければ登っていけない、山の中に佇んでいます。亡くなった理事のお父様が愛し、そして理事が大切に引き継いで守ってきた美しい、そして清らかな場所です。

険しい山道

招待した子供は、小学1年生から高校1年生までの総勢6名。この春、施設を卒業し、財団が進学後の生活費を支援している大学1年生も参加してくれました。

山荘全体図

⑵ まずは子供たちと、野草の採取。今夜のおかずにと、つくしやスギナなど、食べられる野草を探しに来たのですが、子供たちはトンボとカエルに夢中!!

カエルに夢中

トンボに夢中

⑶ Etoile de Midiに戻ったら、今度は鳥の観察です。持主の理事が、春先から庭先に設置していた巣箱に、シジュウカラが卵を産んでいました。
木にハシゴをかけて、そ〜っと巣の中を覗きこむ子供たち。

巣箱を覗き込む

⑷ Etoile de Midiには、白樺やカラ松、朴の木など、たくさんの樹々たちが、生命を育んでいます。
リョウブ(サルスベリ)の葉っぱを、炊き込みご飯にしようという話になったのですが、葉っぱの位置が高すぎて、届きそうもありません。
そこで、子供たちの出番。木登りに挑戦です!

木登りに挑戦

⑸ 夕飯は、昼間のうちに買っておいたニジマスの塩焼きと、サルスベリの炊き込みご飯。
コドモたちが自分で、火をおこして作ったバーベキューで、お腹もいっぱいになりました。

手作りのバーベキュー

⑹ 実際の星空を見に行く前に、パソコンを使って、ミニチュアのプラネタリウムを鑑賞。
講師は、星つむぎの村を主催している高橋真理子先生です。
山梨の夜空、どこにどんな星座が見えるのか、レクチャーをうけました。

星座の写真

⑺ 暗くなったところで、星空観察ツアーに出発。
周りには、街灯一つないのに、満月の明かりが、足元を照らしてくれます。しかも、この10年間で、もっとも火星が大きく見えるスーパーマーズの季節。
子供たちは、地面に寝て、流れ星に願いごと。何をお祈りしていたのかな?

月の写真

⑻ 翌日は、朝から近くの飯盛山に登山。
お天気に恵まれ、美しい八ヶ岳の山々を望むことができました。
山頂では、持参したコンロでつくったラーメンと、おにぎりを食べて、大満足です。

八ヶ岳を望みながら、散策

蝶々と仲良し

最後に、日本最高地点のJRの線路を見学。はち切れんばかりの笑顔の子供たちとハグしてお別れしました。

福島っこ元気村キャンプ(2016年春)
福島‐西多摩間の送迎バスの支援

2012年春から始まった“福島っこ元気村キャンプ”。今回は5年目を迎え、9回目の開催となりました。
福島の子供達たちが放射能汚染という恐怖から一時でも逃れ、自然の中でのびのびとした暮らしを送ってほしいと、福島‐西多摩間を送迎するバスの支援を行ってきました。

開催が9回目ともなると、子供たちもすっかり慣れた様子です。
今回は、武家屋敷と協同村ひだまりファームにお世話になりました。

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自由遊びに演奏会と楽しいことが盛りだくさんです。ただし、掃除や料理も自分たちで行います。“自分たちのことは自分たちでやる!”これをきちんとやるからこそ、その他の遊びや暮らしがますます楽しく充実したものになると考えているからです。もちろん子供たちの本業、勉強もきちんとやります。

何も気にすることなく、外で思う存分、三角鬼、ドッジボール、しっぽとりなどで体を動かし、気持ちの良い汗をかくことで、子供たちの表情も自然と笑顔であふれます。
そして、みんなで温泉に入ってこれまたすっきり。気持ちの良い自然の風を受けながら帰ります。

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その他にも、途中で帰るスタッフのお別れ会をしたり、この春中学生になる9名の子供たちに向けて、サプライズ卒業式をしたり、みんなの絆もさらに深まりました。

また、メインイベントに元気村まつりというものを行いました。班ごとにお店を出し、ボーというオリジナルの通貨で売上No.1を競いました。班ごとに企画をする姿は、昼間に遊んでいた時とは一変して、みんな真剣でした。

そうして、あっという間に1週間が過ぎ、子供たちはすがすがしい表情で、福島へ帰っていきました。

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福島っこ元気村キャンプを通して、私たち大人も、子供たちからたくさんのことを学びます。そして何よりも、子供たちの思いっきり遊ぶ姿、真剣に取り組む姿、屈託のない笑顔を見て、たくさんの元気をもらうことができ、かけがえのない存在だと改めて感じる時間でもあります。
今後もそんな子供たちの姿を見ることが出来るよう、支援していきたいと思います。

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神奈川県立こども医療センター オレンジクラブへ
音の出るポスト“ポッストン”の製作費の寄付

神奈川県立こども医療センターには、オレンジクラブというボランティア団体がいます。

そのオレンジクラブの役割は、診断・治療を受ける子どもたちとご家族を支援することです。
敢えて専門家ではない人たちが関わることで、家庭・保育園や幼稚園・学校・地域での「普通の生活」に少しでも医療環境を近づけることができたらという思いがあるそうです。

その中の活動の一つと言えるのが、エフエム戸塚のパーソナリティである相浦やよいさんのラジオ番組です。毎週一回放送される「ラジオの絆」というコーナーの中に、『ラジオからこんにちは』というものがあり、こども医療センターの子供たちと地域を繋いでいます。

そこで、院内の子供たちとラジオ番組との距離がもっと近づくように、一緒にラジオ番組に参加しているような気分になってもらえるように、と企画して出来上がったのが、音の出るポスト“ポッストン”です。

“ポッストン”に、ラジオ番組へのリクエストを入れてもらうという仕組みですが、ただ入れるだけでなく、“ポッストン”からは毎回声が聞こえてくるので、入れる度に楽しさもあります。

そんな楽しみを、院内の子供たちに、できる限り負担なく、気軽に楽しんでもらえるよう、各病棟から近い場所に設けることが必要だと考えました。
そこで、戸沢財団は5台の“ポッストン”を製作する費用を寄付することにしました。

普段なかなか外に出られず、治療中心の生活を送る子供たち。いつも頑張っている子供たちが、治療のことを一瞬でも忘れて、“ポッストン”に入れるリクエストを考えながら笑顔になったり、“ポッストン”から出る声に耳を澄ましてわくわくしたり、少しでも元気材料になってくれたらうれしいです。

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『児童養護施設 希望の家 卒業生、未来に向かって』

社会福祉法人共生会が運営している「児童養護施設 希望の家」。そこで過ごしてきた少女が、今年4月に無事、短期大学への入学を果たしました。

児童養護施設は児童福祉法に定められた児童福祉施設の一つです。児童とは18歳未満と定義されているため、高校を卒業したら施設を退所し、自らの力で生活をしていくこととなります。

戸沢財団は、医療関係の仕事に就きたいという、彼女の輝かしい未来を少しでもサポートできたらと、学費の一部を支援することにしました。

彼女は、理想とする『将来の自分像』をしっかりと持っています。そして、その姿に近づくための計画や前向きな姿勢は頼もしい限りです。また、自分を客観的に見て、長所や短所をきちんと把握しており、それを活かせるであろう仕事、一方で仕事を通して克服していきたい点までもお話してくれました。

そして、彼女の周りには、とても温かく大切にして下さる施設の職員の方や友達がいます。彼女自身、これまでの人生で、大切にしてくれる人がいるということ、そして、自分自身も周りの人を大切にしたいという気持ちが強く芽生えたとお話してくれました。

そんな温かさに気づくことが出来る彼女なら、今後の人生においてもきっと、たくさんの人と優しい時間、温かい時間を過ごしていってくれることでしょう。
そして、理想とする自分に近づくため、しっかりと前向きに進もうと努力する彼女を、戸沢財団は今後も応援していきたいと思います。 .

[THE TOZAWAMASAMI FOUNDATION]児童養護施設の子どもたちの未来の扉を開けるために、八ヶ岳自然教室開催中。