第1回八ヶ岳自然教室(5月) With希望の家

⑴ 弊財団が支援している児童養護施設「希望の家」の子供たちを、理事の一人が所有している八ヶ岳の山荘 Etoile de Midiに、招待しました。

Etoile de Midiとは、真昼の星。Etoile de Midiは、四駆でなければ登っていけない、山の中に佇んでいます。亡くなった理事のお父様が愛し、そして理事が大切に引き継いで守ってきた美しい、そして清らかな場所です。

険しい山道

招待した子供は、小学1年生から高校1年生までの総勢6名。この春、施設を卒業し、財団が進学後の生活費を支援している大学1年生も参加してくれました。

山荘全体図

⑵ まずは子供たちと、野草の採取。今夜のおかずにと、つくしやスギナなど、食べられる野草を探しに来たのですが、子供たちはトンボとカエルに夢中!!

カエルに夢中

トンボに夢中

⑶ Etoile de Midiに戻ったら、今度は鳥の観察です。持主の理事が、春先から庭先に設置していた巣箱に、シジュウカラが卵を産んでいました。
木にハシゴをかけて、そ〜っと巣の中を覗きこむ子供たち。

巣箱を覗き込む

⑷ Etoile de Midiには、白樺やカラ松、朴の木など、たくさんの樹々たちが、生命を育んでいます。
リョウブ(サルスベリ)の葉っぱを、炊き込みご飯にしようという話になったのですが、葉っぱの位置が高すぎて、届きそうもありません。
そこで、子供たちの出番。木登りに挑戦です!

木登りに挑戦

⑸ 夕飯は、昼間のうちに買っておいたニジマスの塩焼きと、サルスベリの炊き込みご飯。
コドモたちが自分で、火をおこして作ったバーベキューで、お腹もいっぱいになりました。

手作りのバーベキュー

⑹ 実際の星空を見に行く前に、パソコンを使って、ミニチュアのプラネタリウムを鑑賞。
講師は、星つむぎの村を主催している高橋真理子先生です。
山梨の夜空、どこにどんな星座が見えるのか、レクチャーをうけました。

星座の写真

⑺ 暗くなったところで、星空観察ツアーに出発。
周りには、街灯一つないのに、満月の明かりが、足元を照らしてくれます。しかも、この10年間で、もっとも火星が大きく見えるスーパーマーズの季節。
子供たちは、地面に寝て、流れ星に願いごと。何をお祈りしていたのかな?

月の写真

⑻ 翌日は、朝から近くの飯盛山に登山。
お天気に恵まれ、美しい八ヶ岳の山々を望むことができました。
山頂では、持参したコンロでつくったラーメンと、おにぎりを食べて、大満足です。

八ヶ岳を望みながら、散策

蝶々と仲良し

最後に、日本最高地点のJRの線路を見学。はち切れんばかりの笑顔の子供たちとハグしてお別れしました。

福島っこ元気村キャンプ(2016年春)
福島‐西多摩間の送迎バスの支援

2012年春から始まった“福島っこ元気村キャンプ”。今回は5年目を迎え、9回目の開催となりました。
福島の子供達たちが放射能汚染という恐怖から一時でも逃れ、自然の中でのびのびとした暮らしを送ってほしいと、福島‐西多摩間を送迎するバスの支援を行ってきました。

開催が9回目ともなると、子供たちもすっかり慣れた様子です。
今回は、武家屋敷と協同村ひだまりファームにお世話になりました。

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自由遊びに演奏会と楽しいことが盛りだくさんです。ただし、掃除や料理も自分たちで行います。“自分たちのことは自分たちでやる!”これをきちんとやるからこそ、その他の遊びや暮らしがますます楽しく充実したものになると考えているからです。もちろん子供たちの本業、勉強もきちんとやります。

何も気にすることなく、外で思う存分、三角鬼、ドッジボール、しっぽとりなどで体を動かし、気持ちの良い汗をかくことで、子供たちの表情も自然と笑顔であふれます。
そして、みんなで温泉に入ってこれまたすっきり。気持ちの良い自然の風を受けながら帰ります。

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その他にも、途中で帰るスタッフのお別れ会をしたり、この春中学生になる9名の子供たちに向けて、サプライズ卒業式をしたり、みんなの絆もさらに深まりました。

また、メインイベントに元気村まつりというものを行いました。班ごとにお店を出し、ボーというオリジナルの通貨で売上No.1を競いました。班ごとに企画をする姿は、昼間に遊んでいた時とは一変して、みんな真剣でした。

そうして、あっという間に1週間が過ぎ、子供たちはすがすがしい表情で、福島へ帰っていきました。

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福島っこ元気村キャンプを通して、私たち大人も、子供たちからたくさんのことを学びます。そして何よりも、子供たちの思いっきり遊ぶ姿、真剣に取り組む姿、屈託のない笑顔を見て、たくさんの元気をもらうことができ、かけがえのない存在だと改めて感じる時間でもあります。
今後もそんな子供たちの姿を見ることが出来るよう、支援していきたいと思います。

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神奈川県立こども医療センター オレンジクラブへ
音の出るポスト“ポッストン”の製作費の寄付

神奈川県立こども医療センターには、オレンジクラブというボランティア団体がいます。

そのオレンジクラブの役割は、診断・治療を受ける子どもたちとご家族を支援することです。
敢えて専門家ではない人たちが関わることで、家庭・保育園や幼稚園・学校・地域での「普通の生活」に少しでも医療環境を近づけることができたらという思いがあるそうです。

その中の活動の一つと言えるのが、エフエム戸塚のパーソナリティである相浦やよいさんのラジオ番組です。毎週一回放送される「ラジオの絆」というコーナーの中に、『ラジオからこんにちは』というものがあり、こども医療センターの子供たちと地域を繋いでいます。

そこで、院内の子供たちとラジオ番組との距離がもっと近づくように、一緒にラジオ番組に参加しているような気分になってもらえるように、と企画して出来上がったのが、音の出るポスト“ポッストン”です。

“ポッストン”に、ラジオ番組へのリクエストを入れてもらうという仕組みですが、ただ入れるだけでなく、“ポッストン”からは毎回声が聞こえてくるので、入れる度に楽しさもあります。

そんな楽しみを、院内の子供たちに、できる限り負担なく、気軽に楽しんでもらえるよう、各病棟から近い場所に設けることが必要だと考えました。
そこで、戸沢財団は5台の“ポッストン”を製作する費用を寄付することにしました。

普段なかなか外に出られず、治療中心の生活を送る子供たち。いつも頑張っている子供たちが、治療のことを一瞬でも忘れて、“ポッストン”に入れるリクエストを考えながら笑顔になったり、“ポッストン”から出る声に耳を澄ましてわくわくしたり、少しでも元気材料になってくれたらうれしいです。

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