NPO法人チャイルドファーストジャパン・子どもの権利擁護センターかながわへの支援

image1

神奈川県で山田内科胃腸科の副院長をされている山田不二子さん。今回戸沢財団が支援した「NPO法人チャイルドファーストジャパン」の理事長でいらっしゃいます。

山田理事長は2015年2月7日に、日本で初めてとなる「子どもの権利擁護センター(Children’s Advocacy Center : CAC)」を設立しました。

このCACは、『子どもの権利擁護センターかながわ(CACかながわ)』という名称で、司法面接室・診察室・観察室(多機関連携チーム<Multidisciplinary Team:MDT>が集うためMDTルームとも呼んでいます)の3つで構成されています。

ここでは、子供が虐待・ネグレクトなどの人権被害をうけたり、DVや犯罪を目撃したりして、子供から事情を聞かねければならない場合に、その子供がそこに行けば、調査・捜査のための面接(司法面接)と全身の診断を受けることが出来ます。

司法面接の最大のポイントは、自分達のつらい体験を見知らぬ大人に何度も繰り返し話をする状況を避けられることです。これにより、子どもの負担を最小限にし、誘導や情報混濁、撤回等を防いで、証言の信憑性を維持することもできるのです。

「CACかながわ」は、診療所として開設の届け出を済ませており、正式な医療機関として認められています。 しかし、児童相談所や警察・検察から依頼のあった子供達しか診察しないため、保険料を納入している人すべてに開放されていないと判断され、保険医療機関としては認められず、保険診療が行えません。そのため、児童相談所・警察・検察が10割の負担をしなければならない状況で、一回の診療につき、数万円の費用がかかります。

そこで、戸沢財団としてできることを考え、今回は、子供たちが診療を受けた際、診療報酬をレセプトのような形で戸沢財団に申請していただき、そのかかった費用を財団が寄付するという形で支援させていただくことにいたしました。

心に傷を負った子供たちが、診療所の先生に「あなたは大丈夫」とひとこと声をかけてもらえるだけで、嘘のように顔が明るくなるそうです。
この山田先生の活動により、一人でも多くの子供たちに明るい笑顔が戻りますように。
戸沢財団も、出来る形で応援していきたいと思います。