「福島っこ元気村 春キャンプ」への支援

2012 年春から始まりまった福島っこ元気村キャンプは、今年で 4 年目を迎え、7 回目となります。
昨年夏にも支援をさせていただきましたが、今回は春バージョンのキャンプ。
前回同様、また自然の中で思い切り遊びたい!という福島の子供達たちのために、福島‐西多摩間を送迎するバスの支援を行うことといたしました。

放射能汚染地域から、子供たちを一時的に遠ざけ、自然の中で思い切り遊んでもらうことを目的としているこのキャンプ。参加者の親御さんたちは、このキャンプを一度きりのものではなく、「継続的」に行うことを切に願っておられます。そしてだれよりも、参加する子供達が、「子供らしく元気に外で遊びたい!」とこころから願っているのだと思います。
福島は海も山もある自然豊かな土地です。その自然の中で遊びながら育ってきた子供たちにとって、突然「自然の中で遊んではいけない」と言われる悲しい現実。口には出さずとも、きっとストレスも大きいものとなっているのではないでしょうか。

キャンプの参加人数はバスの定員となっており、そのため、最大定員はこれまで 24 名でした。 ところが今回のこの春キャンプでは、初めて募集人数が定員をはるかにオーバーしました。

これには理由がありました。

元気村キャンプ当初に小学生だった子供たちが中学生になり、部活の長期休みを申請してキャンプに戻って来られるようになったのです。

キャンプに戻って来られる!と喜ぶ子供達に、バスの定員オーバーだからと参加を断念してもらうのはあまりにも残酷です。
子供たちの気持ちに応えてあげたい。また、キャンプに送り出す親御さんの気持ちにも応えたい。そう願ったキ ャンプ運営メンバーのみなさんから、今回は当初予定していた 24 名定員のバスではなく 30 名定員のバスのリクエストをいただきました。戸沢財団としても運営メンバーの方と同様の気持ちで、今回も支援させていただきました。

シンプルで無駄がなく、子供たちのために心を尽くして運営していらっしゃる福島っこ元気村キャンプ。 福島の子供たちのために戸沢財団がお手伝いできること、とてもうれしく思います。

春キャンプでも、川遊びをはじめ、山での薪拾い、グラウンドでのサッカー、縄跳び、ドッチボールと思う存分体を動かし、たくさんの思い出を作って福島に戻っていきました。

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次回の夏のキャンプにまた戻ってくる子供たちが、きっとたくさんいると思います。
楽しみに待っている子供たちのために、キャンプに送り出すことで少しでも子どもの健康・未来に希望を持てる親御さんたちのために、この素晴らしいキャンプが継続されることを心から願っております。 .

未来の扉

「未来の扉」とは、生命の期限を切られた戸沢暢美が、まだ見ぬ子供たちに向けて書いたメッセージです。

作詞家として生きた戸沢暢美は、生涯子供を持つことはありませんでした。
遺された印税収入を、子供たちのために使うことで、母親が子を産むように、自らの生命を未来につなげたいと願ったのです。

これらの言葉は、彼女の死後、残されたノートの中から発見されました。
この「言葉」が子供たちの手に渡るとき、自分の生命はこの世には存在しない、という絶望的な恐怖。 にもかかわらず、紡ぎだされる言葉からは、「生きる喜び」、「未来への希望」があふれています。

どうぞ、戸沢暢美の最後のメッセージを、お受け取りください。