雨期に入った南アジア地域。2015 年、数週間にかけて大量の雨をもたらしたアジアモンスーンとハリケーンの影響で、これらの地域では洪水の被害が拡大しました。
中でも被害が大きかったのが、ミャンマー。被災者は 100 万人近く上り、国内全土で深刻な被害が報告されました。大統領は軍の貯蔵物資を放出するなど国を挙げて救助、救援に取り組む姿勢を示しましたが、被災地域が広大で、支援物資を届けることも容易ではありません。
そんな支援の届きにくい地域で救援活動をされているのが、「NPO 法人ミャンマークリニックと菜園の会(MFCG)」の代表を務める、医師の名知仁子さん。
名知さんは、医療の恩恵を受けられないままミャンマーで暮らす人々のために、医療クリニックと栄養状態改善のための菜園を作り、自立循環型の援助を提供できる活動をすることを目的に、これまで現地で活動を行ってきました。
2014 年にミャンマー保健省と正式な覚え書(MOU)を締結し、活動地域を事前調査した後、翌 2015 年からは週
4.5 回の巡回診療、手洗い等の保健衛生啓蒙活動、さらにマラリアの感染症の治療をスタートさせました。
今回は、当財団理事長がミャンマー出張時に名知さんに偶然お会いし、洪水による深刻な状況と MFCG の救援活動について直接お聞きし、一刻も早い支援が必要だと判断したため、400 万チャットを支援金として寄付させていただきました。
今回 MFCG では、支援物資として、豪雨から身を守るレインコートの他、懐中電灯、飲料水、インスタントヌードル、ミャンマーの伝統的な衣装ロンジなどを、12 の村で避難されている方、約 5200 人を対象に配布されました。
それでもまだ、支援が必要な地域はまだまだあり、支援物資も必要という状況のようです。
巡回診療の合間を縫っての支援活動、募金活動。本当に頭の下がる思いです。
戸沢財団からの寄付が、少しでも、ミャンマーで被災された方々の力になることを願っております。
<特定非営利活動法人 ミャンマーファミリー・クリニックと菜園の会>
http://mfcg.or.jp/ .