「心魂プロジェクト台湾公演」への支援

「難病の子どもたちの元へ、生のパフォーマンスを届けたい」というプロのアーティストたちの想いから、2015 年 1 月より活動を開始している『心魂プロジェクト』。
平成 27 年 9 月には特定非営利法人となり、ますます活動の幅を広げていらっしゃいます。

心魂プロジェクトでは、自らが主催する一般公演やワークショップを定期的に行っていますが、それらの収入の半分以上を活動資金とし、病院・施設・被災地などの子ども達の元へ出来る限り無償でデリバリーパフォーマン スを行っています。

今回は、日本を飛び出し、台湾での公演を行いました。訪問先は、台湾国内の病院施設・日本人学校など。この活動を将来にわたって続けていくために、より多くの方に子供の実状を知っていただくことも心魂プロジェクトの重要な仕事の一つとなっています。

メンバーは、基本的に無償で活動に参加しているため、それぞれの仕事を抱えながら予定を合わせ、今回の公演に臨みました。

まずは病院での公演。
パフォーマンスが行える場所は病院によって様々でしたが、さすがプロフェッショナルなメンバーの皆さん!どんな状況の変化にも柔軟に対応され、会場のみなさんの笑顔のためにとベストをつくされました。
それはもちろん、見に来てくれた入院中の子供達、そしていつも子供達のためにと心を尽くしていらっしゃる親御さん、看護師さんにも伝わります。
ノリノリで一緒に楽しむ看護師さん、ハイタッチや投げキッスをする子供達。
言葉は通じなくても、心の込もったパフォーマンスは人の心を豊かに動かすことが出来る。それがはっきりと示された、とても素敵であたたかな時間となりました。

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心魂プロジェクトでは、「デリバリーオブデリバリー」という考えを大切にしていらっしゃいます。
病院でも学校でも、「舞台と客席という隔たりのない公演を行う」、ということです。
台湾の公演でも、それが存分に発揮されていたのではないでしょうか。

「『心魂』という名前の我々ですから、私たちが最も重要にしているのは心です。」そうおっしゃるパフォーマーのリーダー 寺田さん。
「次はいつ会えるの?」と何度もたずねる生徒。「You raise me up」と声をかけてくれたおばあちゃん。
心魂メンバーの「心」は、間違いなく今回出会われた台湾の皆さんに届いたことと思います。

戸沢財団では、心魂プロジェクトの皆さんの素晴らしい活動を、今後も応援していきたいと思っています。

「心魂プロジェクト」公演の見学

劇団四季や宝塚でメインキャストとして活躍したミュージカル俳優たちを中心に、「なかなか舞台を見に行くこ とが出来ない難病の子ども達やその家族へ、本物のパフォーマンスを届けたい」という想いをもって活動をして いる「心魂プロジェクト」。

プロジェクトを立ち上げて以来、定期的に行うライブや舞台の公演で得た資金を使い、病院や施設へできる限り 無償で訪問してきました。これまでに、関東近郊では 10 か所以上、愛知や大阪、新潟、台湾の病院や施設を訪 れ、オリジナルミュージカルの上演や「飛び出す絵本」、歌のライブなどを届けてきました。 一般公演で得られる売り上げの半分以上は、病院や施設を訪れるための活動費に使われているそうです。

そして今回、2015 年 9 月 26 日、心魂プロジェクトの代表寺田真実さん、副代表の有永美奈子さんのご厚意によ り「心魂プラネタリウムミュージカル」の横浜ラポール公演にご招待いただきました。 この日の公演には、戸沢財団の原理事長と福田理事がお邪魔させていただき、メンバーの方の素晴らしい歌声に 感動してまいりました。

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公演の中では、車いすにのった子供たちが親御さんやご兄弟と席を並べ、途中、心魂のメンバーの掛け声ととも に車いすで前後に動いたり、一緒にお絵かきをしたりと普段では体験できない楽しい時間を過ごしました。 子供達の目はキラキラと、表情豊かにパフォーマンスを見る姿が見られました。 また、家族で舞台を見に訪れることがなかなか難しい中、一緒に訪れていたご兄弟の方たちもとても嬉しそうな 笑顔を見せていました。

日本全国の病院を回り、少しでも多くの子供達に生のパフォーマンスを見てもらおうと活動をされていらっしゃ る心魂プロジェクトですが、日本だけでなく、台湾でも公演をされるなど、活動の場所を広げていらっしゃいま す。

この心魂プロジェクトの活動により、病院内で日々懸命に治療に励んでいる子供たち、ご家族、また病院の職員 の皆さんに多くの笑顔が溢れるよう、戸沢財団も応援したいと思います。

「MSR スマイルプロジェクト 夏休み企画」への支援

2011 年に起こった東日本大震災の後、主婦でも無理なくできるボランティアをやっていこうと、代表の野崎さん が立ち上げた MSR スマイルプロジェクト。活動開始より、東北の方々と一緒に笑顔になるプロジェクトを目指し て活動をしていくことをコンセプトにして、活動を続けていらっしゃいます。

今回は「夏休み企画」として、東北の小学生に、気仙沼にあるフェニックスバッティングセンターを無料で利用 してもらうという企画を支援いたしました。

バッティングセンターのある気仙沼地域は、震災以来未だに遊び場の環境が悪い状況が続いています。
学校の校庭には仮設住宅が建てられており、思い切り走り回ることもできず、不自由な生活を強いられているそうです。
その中でバッティングセンターは、遊び場のない子どもたちにとって、もちろん地域の野球チームにとっても、 とても貴重な場所となっています。
長い夏休み。東北の子ども達に少しでも体を動かす機会を提供し、楽しんでもらおうという企画ということから、今回この企画に対し支援することを決定いたしました。

夏休みが開始し、MSR スマイルプロジェクトから東北の小学生に約 3500 枚のチケットが配布されました。そして、バッティングセンターの無料チケットを受け取った子供達 600 名以上が夏休みの間この企画に参加し、気持ちの良い汗を流しました。
チケットの裏はメッセージが書き込めるようになっており、子供達から戸沢財団へたくさんのメッセージをいた だきました。元気なメッセージをありがとうございます!

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震災から 4 年以上たつ現在でも仮設住宅が並び、子供達が不自由な生活を強いられているという現実は、本当に残念なことです。
一刻も早く復興が進み、東北の子供達が元気に走り回る姿が見られるようになることを、心より願っております。 .

「NPO法人 ジャパンハートへの支援」

2015 年 7 月中旬から続いていた豪雨およびサイクロンの襲来により、8 月初旬より、ミャンマー各地の広い範囲で洪水による被害が発生しました。
この災害による死者は 100 人を超え、160 万人以上が被災したといわれています。

2004 年から、日本発祥の国際医療ボランティア団体として、「医療の届かないところに医療を届ける」を理念に、ミャンマー中部にあるワッチェ慈善病院で の医療活動からスタートしたNPO法人ジャパンハート。今回の洪水による甚大な被害に対し、ジャパンハートでは、ミャンマー北部・中部・南部の各地域に日本人医師および看護師を含む緊急支援チームを順次派遣し、医療および食料支援を行ってきました。

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被害発生から 3 週間以上経過し、市民による支援活動が減ってきた時点でも、低地に位置する地域では水が引かず、避難生活を余儀なくされる地域が広く存在しました。これらの地域では、食料不足と感染症の散発的発生が問題となり、引き続き支援が必要とされていました。
ジャパンハートでは、こういった地域に医師及び看護師を含む支援チームを引き続き支援の届いていない被災地へ派遣し、診療活動とおもに米や水などの食糧支援、感染症を予防するための衛生指導を乾季に入り被災者が通常の生活に戻れるまでの期間、行っていく予定です。

今回戸沢財団からは、被災地に直接届ける「医薬品」・「食糧」および「生活物資」等、医療を中心とした災害支援活動に対する支援として、ジャパンハートに 150 万円の寄付を行いました。

この寄付に対し、特定非営利活動法人ジャパンハート 理事長 吉岡秀人様より感謝状をいただきました。

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被災地の状況は時間とともに刻々と変化していきます。
現地で活動をされていらっしゃる方々に、直接状況を見てご判断いただき、戸沢財団からの支援が少しでも被災地の方々の力になれることを願っております。

被災者の方々は疲労による体調不良の他、大雨により農業など再開のめどがつかず、経済的にも大変苦しい状況におられるようです。

洪水の被害に合われた被災者の方に、心よりお見舞いを申し上げます。
そして、ミャンマー被災地の一日も早い復興を心よりお祈りいたします。

<特定非営利活動法人 ジャパンハート>
http://www.japanheart.org/ server information . .

「NPO 法人ミャンマーファリークリニック(MFCG)と菜園の会」への支援

雨期に入った南アジア地域。2015 年、数週間にかけて大量の雨をもたらしたアジアモンスーンとハリケーンの影響で、これらの地域では洪水の被害が拡大しました。
中でも被害が大きかったのが、ミャンマー。被災者は 100 万人近く上り、国内全土で深刻な被害が報告されました。大統領は軍の貯蔵物資を放出するなど国を挙げて救助、救援に取り組む姿勢を示しましたが、被災地域が広大で、支援物資を届けることも容易ではありません。

そんな支援の届きにくい地域で救援活動をされているのが、「NPO 法人ミャンマークリニックと菜園の会(MFCG)」の代表を務める、医師の名知仁子さん。
名知さんは、医療の恩恵を受けられないままミャンマーで暮らす人々のために、医療クリニックと栄養状態改善のための菜園を作り、自立循環型の援助を提供できる活動をすることを目的に、これまで現地で活動を行ってきました。

2014 年にミャンマー保健省と正式な覚え書(MOU)を締結し、活動地域を事前調査した後、翌 2015 年からは週
4.5 回の巡回診療、手洗い等の保健衛生啓蒙活動、さらにマラリアの感染症の治療をスタートさせました。

今回は、当財団理事長がミャンマー出張時に名知さんに偶然お会いし、洪水による深刻な状況と MFCG の救援活動について直接お聞きし、一刻も早い支援が必要だと判断したため、400 万チャットを支援金として寄付させていただきました。

今回 MFCG では、支援物資として、豪雨から身を守るレインコートの他、懐中電灯、飲料水、インスタントヌードル、ミャンマーの伝統的な衣装ロンジなどを、12 の村で避難されている方、約 5200 人を対象に配布されました。
それでもまだ、支援が必要な地域はまだまだあり、支援物資も必要という状況のようです。

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巡回診療の合間を縫っての支援活動、募金活動。本当に頭の下がる思いです。
戸沢財団からの寄付が、少しでも、ミャンマーで被災された方々の力になることを願っております。

<特定非営利活動法人 ミャンマーファミリー・クリニックと菜園の会>
http://mfcg.or.jp/ .